【特集】山形ワインの小話「GI山形?」

先日、山形市にて開催されたGI山形ワインスタートアップイベントに参加してきました。

このイベントは、国が地域のブランドとして保護する地理的表示保護制度「GI」に指定されている「山形ワイン」の魅力発信について、今後どのように盛り上げていくか改めて考えてみようという趣旨のもと、県内の18ワイナリーのワインが集結し、テイスティングをしながら理解を深めるといったものです。

日本のワイン産地といえば、山梨や長野を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、フルーツ大国山形は昔からワイン醸造を手がけるワイナリーに加え、近年新しいワイナリーが立ち上がり、フレッシュで美味しいワインが多く造られ、全国、世界中からも注目を集めております。

GI(ジーアイ)とは、「Geographical Indication」の略で「地理的表示」を意味します。

お酒の地理的表示は、
①正しい産地であること
②一定の基準を満たして生産されていることを示している
いわゆる「国のお墨付き」ということです。

例えば、馴染みのある話だとスパークリングワインの中でも「シャンパン」と名乗るためには、特定の地域かつ一定の基準や品質を満たしていることが必要です。

それと同様に、山形ワインも2021年に国税庁より指定を受け、

・山形県内で収穫されたぶどうのみを使用していること
・葡萄品種はデラウエアやマスカットベリー・A、メルローなど指定品種(51種類)に限ること
・一定の糖度以上の葡萄のみを使用していること
・山形県内で製造、貯蔵、瓶詰めがされていること
・アルコール度数
・揮発酵量
・補糖、捕酸の制限

など、原料や製造の基準を満たしたワインには「GI YAMAGATA」と表記することが許され、その品質が保証されております。

今回のイベントでは、マスターオブワインの大橋健一氏の基調講演と共にテイスティングさせて頂き、フードマッチングについても考えました。

四季にメリハリがあり、自然風土に恵まれ豊かなテロワールが揃う山形県は、有機酸を含んだ健全な状態の葡萄の栽培に適しているとのこと。

私たちも庄内に移住をし、ピノ・コッリーナ松ケ岡さんと一緒にワインを作らせて頂くなど、山形のワインには特別な思いがあります。

今回のセミナーのお話によると、山形で採れた豊富で美味しい葡萄は、まだまだ県内消費は半分ほどとのこと。恵まれた自然環境の中でできた美味しい葡萄を、高いクオリティーとワクワクするスタイルで県内産ワインとして世に出し、さらなる山形ワインの認知度向上、盛り上がりに繋がれば良いなと感じました。

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